【リゾバ体験談】上高地温泉ホテルの業務全般の仕事内容と体験談
上高地は長野県の自然が豊富な避暑地で、自然を感じられ、都会から離れた生活ができます。
今回はそんな長野県にある山岳リゾート地「上高地温泉ホテル」で業務全般のリゾートバイトをした時の体験談をお話します。
この記事を読むと、次のことがわかります。
- 山岳リゾート地での生活って不便?
- 休みの日は観光する?街に行ける?
- リゾートバイトの業務全般の仕事内容|大変?
写真を多く使用しているので、視覚的にも参考になる情報が多いと思います。
よければ参考にしてみてください!
リゾートバイト業務全般の仕事内容
「上高地温泉ホテル」の業務全般の仕事は次の4つです。
- 朝食バイキングの準備、片付け
- 部屋の掃除
- チェックイン客へのお茶出し
- 夕食を部屋に運ぶ
リゾートバイトでの小規模な旅館やホテルでは、一つの職種だけやるのではなく、複数の仕事をする「業務全般」という場合が多いです。
上高地温泉ホテルでは、清掃の時と接客の時で制服が違いました。下の写真は清掃時の制服です。
まずは、清掃着での業務を解説していきます。
朝食バイキングの準備、片付け
朝食の準備は、男性スタッフがが早番出勤して行います。
女性スタッフは、朝食時間が終わる8:30に出勤して片付けをします。この後の部屋の掃除に時間がかかるので、手早く終わらせます。
部屋の掃除
2~4階にある部屋を、階ごとに担当が割り振られて掃除していきます。
両側の角部屋から掃除していき、合流したら終了という感じです。自分が担当する階が終わったら、終わっていない階の手伝いに行き、全部終わったら一斉に中抜け休憩に入ります。
次は、接客用の制服に着替えてからの業務を解説します。
チェックイン客へのお茶出し
チェックインしたお客様をフロント係が部屋にご案内した後、客室係が部屋にお茶をお持ちします。こちらは女性スタッフのみが担当します。
部屋からは山が見えるので、お客様から山の名前を聞かれることがあります。研修でよく聞かれる山は教えてもらえるので、問題なく答えられます。
夕食を部屋に運ぶ
上高地温泉ホテルでは、部屋で夕食が食べられます。
男性スタッフが台車に料理をセットし、女性スタッフが部屋に料理を運びます。テーブルに料理を並べる際は、配置が決められています。そして、料理の名前と内容の説明をしなければなりません。
料理の名前と並べ方を覚えるのが、この仕事で一番苦労しました。研修でも特に時間をかけて教えてもらい、他部署のスタッフにお客役をしてもらって、ロープレもしました。
料理は季節ごとにメニューが少し変わり、その度に新しいことを覚える必要があります。最初に覚えたことを応用するだけなので、そんなに難しくありません。
私がホテルで働いたのは、この時が初めてでした。最初は覚えることが多くて大変でしたが、同期の子もほとんどが同年代の未経験者だったので、みんなで励まし合い、慣れてくると楽しく働くことができました。
リゾートバイト業務全般の1日のスケジュール
7:00 | 朝食バイキングの準備(男性のみ) |
---|---|
8:30 | 出勤。朝食の片付け |
9:30 | お茶休憩・今日の予定確認 |
9:45 | 客室清掃 |
12:00~14:30 | 中抜け休憩 |
14:30 | チェックイン客へのお茶出し(女性のみ。交代制) |
16:00 | 夕食の盛り付け補助 |
18:00 | 夕食を部屋に運ぶ。食器の片付け |
20:00 | 退勤 |
「上高原温泉ホテル」では、男性と女性で仕事内容が違います。
客室の掃除では、男性が布団の片付けや掃除機かけ、女性が洗面所やトイレ、お風呂の掃除、浴衣やアメニティのセットをしていました。掃除で特に注意したのは、洗面所の鏡に指紋をつけないようにするのと、髪の毛を残さない事です。
大変だと思ったのは、お風呂掃除をした後、バスタオルで床の水を綺麗に拭き取ることです。水気を完全に残さないようにするには、力を入れて何度も拭かないといけないので、時間がかかりました。
夕食の部屋出しは、18時と19時に希望されるお客様が多いので、集中的に忙しくなります。
最初の頃は、お客様に料理の説明をする時に、言葉が詰まることもありましたが、すぐに慣れるのであっという間にスラスラと話せるようになります。
繁忙期は、客室清掃と夕食の部屋出しで、それぞれ1時間ぐらい残業することもあります。
リゾートバイトの業務全般はきつい?向いている人は?
業務全般の仕事は「結構きつい」と思います。
理由としてはこんな感じです。
- ホテルのあちこちを移動するので体力的にハード
- 清掃業務は時間との勝負
- 裏では走っていてもお客様の前では慌ただしさを出してはいけない
特に、清掃の作業は忙しいと感じました。
ホテル内は広く、客室の掃除をするのにあちこちを歩き回ります。トイレや洗面所の掃除は中腰になったりしゃがんだりのくり返し。私は身長が170センチあって腰痛持ちなので苦労しました。
また客室の掃除は、15時のチェックイン前に全室終わらせないといけません。繁忙期は部屋が連日満室です。お客様がチェックアウトした部屋からどんどん掃除を始めていきます。繁忙期は中抜け休憩もほとんどとれないまま、夕方の勤務に入ることも多いです。
あとは、夕食を部屋に出す時、お客様の前では走ったり早口で説明してはいけないので、落ち着きながら料理の説明をします。そして部屋を出たら走って持ち場に戻り、他の部屋のお客様の料理を取りに行っていました。
なので客室清掃は、明るい性格で体力のある人が向いていると思います。
リゾートバイト業務全般の稼げる額は?
1ヶ月の給料は15~18万でした。繁忙期は8連勤などもありましたが、閑散期は週に3、4日しか働けないこともあります。
私はいくつかリゾバをしましたが、上高地にいる時が一番お金が貯まりました。なぜなら、お金を使うことがほとんどないからです。
上高地からは街に出るのが大変だったので、観光のために出かけることが滅多にありませんでした。
寮費と食費は無料でした。本気でお金を貯めたい人には、誘惑が少ないので本当におすすめです。
それでも、たまにはマックなどのジャンクフードも食べたくなるし、スーパーでお菓子も買いたくなります。
なので2ヶ月に1回ぐらいは、街に出かけていました。久々にスーパーに行くと、テンションが上がります。この時は、普段の便利な環境にありがたみを感じました。
上高地温泉ホテルで働くメリット
従業員風呂が温泉!毎日温泉に入れる
上高地温泉ホテルの従業員風呂は、なんと温泉です。温泉好きの人にはたまらないですね。お客様が入る温泉も、決められた時間ならスタッフも入浴可です。内風呂と露天風呂があって広々と湯船に浸かれて気持ち良いですよ。
寮からホテルが徒歩0分
寮がホテルの真裏にあって、30秒ぐらいで行き来できるので、アクセスが抜群です。忘れ物をしてもすぐに取りに行けるし、残業続きで疲れていても、すぐに寮に帰れるのは、気持ち的にかなりラクでした。
食事(賄い)がおいしい
食事は3食用意されていましたが、どれもおいしかったです。上高地温泉ホテルの厨房は、調理経験豊富な人が配属されています。その厨房の人が従業員の食事を交代で作っていたので、バランスのとれたものが多かったです。私は山菜の天ぷらがお気に入りでした。
上高地温泉ホテルで働くデメリット
周りに何もなくてやることが少ない
上高地は自然に恵まれている分、周りには何もありません。国立公園に指定され、園内にはスーパーやコンビニはないです。しかも街に出るのに車で1時間近くかかります。バスと電車でも行けましたが、交通費が高いので滅多に出かけませんでした。
半年間働いた私の休日の過ごし方は以下の3つ。
- 散歩
- パソコンやスマホでネット
- 仲間と飲み会
散歩は一番手軽にできてリフレッシュできます。ホテルの目の前に川が流れていて、川沿いが散歩コースになっています。往復3時間ぐらい歩くとちょうど良い運動になります。綺麗な山と川を見ながらマイナスイオンをたっぷりチャージできます。
1人で行くこともあれば、休みが重なった仲間と4人ぐらいで行くこともあって、それぞれ違う楽しみ方ができます。
リゾバ仲間は2,30代の同年代が多くて、すぐに仲良くなれました。上高地の仕事が終わったら、ワーホリに行く子、スキー場で働く子、進路はさまざまだったので、お酒を飲みながら将来について語り合うのも楽しかったです。
私も最初は想像以上に不便な環境でびっくりしましたが、地元にいる時と違う時間の過ごし方をして、考えさせられることが多かったです。
お金を使ってショッピングや娯楽施設に行かなくても、散歩や仲間と飲み会で語り合うシンプルな生活って、すごく有意義だなと感じました。なので、私としては周りに何もない環境をデメリットと思ったのは最初だけでした。
繁忙期は休みが少ない
上高地は7~8月が特に繁忙のシーズンです。この時期は毎日ホテルが満室で、休みが1週間のうち1日もない週もありました。そして残業も続きます。
4月から働き始めていて、この頃は部署の人との連携がスムーズになってきているので、チーム一丸で乗り切る感じです。繁忙期を乗り越えると達成感が味わえ、みんなとの仲も深まります。
上高地とはどんなところ?魅力を紹介
上高地は、長野県の西部に位置し、岐阜との県境にある山岳景勝地です。自然保護のためにマイカー規制がされており、観光客はバスがタクシーでしか上高地に入れません。
そのため、上高地では手つかずの自然を楽しむことができます。野生のサルやクマも生息するぐらい。私はクマは見たことないですが、サルは頻繁に見かけました。
有名なスポットは、河童橋から見える穂高連峰は絶景です。
季節によって表情が変わりますが、私は5月の新緑の時期から夏にかけてが一番好きです。太陽の光を浴びてキラキラ眩しい穂高連峰は、言葉に表せないぐらいの絶景。また、新緑の時期は、川沿いを散歩していると、葉が生い茂った木のトンネルが出迎えてくれます。
上高地は自然を守るために工夫がされているので、空気も綺麗だし、星もよく見えます。夏に天然のホタルが見られたのは感動しました。
冬は閉山するので、観光できるのは4~11月まで。標高1500メートルの所にあるので、地元よりも格段に涼しいです。びっくりしたのは、寮に冷房がないこと。上高地は真夏でも最高気温が30度以下です。なので冷房がなくても快適に過ごせます。
私が働いている時は、同期で何人か長野県出身者がいましたが、上高地のことはあまり知らなかった様子でした。県内の人にとっても上高地は独立した観光地というイメージだそうです。
そんな非日常的な環境で、給料をもらいながら生活できるのは、自分の中で何か“発見”があると思います。私は上高地で働いて以来、すっかり長野県のファンに。老後は長野県に移住を考えるようになりました。